ペアレント・トレーニング オンラインシンポジウム
‐多様な立場の実践者と語り合う発達支援の現在‐
日時・時間:①開催日:2025年8月31日(日)13:00~16:00(開場12:30)
②オンデマンド配信期間:2025年9月6日(土)~2025年10月4日(土)
参加費:無料(朝日新聞厚生文化事業団「発達障害と共に生きる」助成事業)
会場・定員:オンライン双方向(ライブ配信)【300名】、オンデマンド(録画視聴)配信 【定員なし】
※オンデマンド(録画視聴)は、個人情報保護のために動画の一部を編集しております。
参加申込締切:オンデマンド配信申込締切 9月30日(火)19:00
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概要:本シンポジウムは、全国に広がるペアレント・トレーニングの実践者から、それぞれの対象者や地域のニーズに適したペアレント・トレーニングの実践と工夫を紹介することで、地域から求められる発達支援とそれに合わせたペアレント・トレーニングの発展について検討いたします。
日本における発達障害児の保護者の相談支援ニーズ(人数概算)は、公立小中学生における発達障害の可能性がある児童・生徒の割合が「8.8%」、そして日本の児童・生徒人口が約800万人であることから、全国で推計70万人超と考えられます。さらに近年は、発達障害の診断の有無にかかわらず、学習や行動に困難を抱える子どもの増加という実態があり、潜在的な保護者の相談・支援ニーズは70万人を上回ることが予想されます。
一方で、相談支援のニーズは今後ますます増加すると見込まれる中、実際に対応可能な相談・支援サービスは不足しており、特に大都市などでは十分な支援体制が追いついていません。こうしたニーズに的確に応えるためには、地域の中核となる行政や医療機関だけでは十分とはいえません。民間相談機関や地域のピアサポートが協働し、地域特性を踏まえた相談支援の在り方を十分に検討し、実践していくことが求められます。
本シンポジウムでは、発達特性を持つ人々が発達障害と共に生きるために、多様な立場の実践者が提供している発達支援について、「ペアレント・トレーニング」枠組みから皆さんと共に語り合います。自治体の専門家の立場から保護者のピアサポートまで、それぞれの立場だからこそできる発達支援があり、求められるニーズがあります。本シンポジウムでは、それらを皆様と共に考える機会としたいと思います。
当日は、日本ペアレント・トレーニング研究会副会長の中田洋二郎先生を指定討論者とし、ペアレント・トレーニングファシリテーター養成研修の修了生から、各地でペアレント・トレーニングを実践されている先生方をシンポジストとしてお招きし、地域のニーズに合わせた多くの実践とその工夫を紹介していただきます。専門家の皆様だけでなく、保護者の皆様も楽しめるよう、パネルディスカッションの他に質問の時間も用意しております。無料ですので是非ご参加ください。
※本シンポジウムは、朝日新聞厚生文化事業団「『発達障害』とともに生きる 豊かな地域生活応援助成」の助成を受けて開催しております。
タイムスケジュール
12:30 オンライン開場 開場
13:00 司会挨拶、企画と本日の流れの説明、中田洋二郎先生の紹介
13:10~14:40 シンポジスト登壇
シンポジスト① 中尾 賢史 氏
シンポジスト② 冨樫 ちはる 氏
シンポジスト③ 田中 知子 氏
14:45~15:00 休憩
15:00~15:30指定討論者の中田先生とシンポジストのパネルディスカッション
15:30~15:50シンポジウム参加者との質疑応答(事前にいただいた質問への回答も行います。)
15:50 閉会の挨拶
指定討論:中田洋二郎
立正大学名誉教授,日本ペアレント・トレーニング研究会副会長 臨床心理士。
国立精神・神経センター精神保健研究所(精研)室長,福島大学大学院教授,立正大学教授を経て現職。発達相談や家族支援に関する心理臨床実践経験と多数の研究業績を持つ。精研チームでADHD など発達障害のPTプログラムを開発し、日本のPTの普及に尽力。著書「発達障害と家族支援」 学研など多数。
シンポジスト紹介:
○シンポジスト①中尾賢史氏(さいたま市障害者総合支援センター) 公認心理師、臨床心理士
さいたま市の公務員として、長年多様な支援施設において保護者支援と発達支援に関わり、ペアレント・トレーニングを用いた支援の普及にも取り組んでこられました。また、中尾先生は、今後のさいたま市における発達支援において、ペアレント・トレーニングを活用する事業を計画され、その中心的な立場で推進されています。本シンポジウムでは、先生の豊富なご経験をもとに、ペアレント・トレーニングの普及に向けたさまざまな活動をご紹介いただきます。
○シンポジスト②冨樫ちはる氏 発達凸凹応援団ワン・シード 保育士、自閉症スペクトラム支援士(ADVANCED)、ABAセラピスト
北海道札幌市を中心に、お子様の年代でグループを分けてのペアレント・トレーニングを開催されていました。当時は、精研式のテキストを用いて対面式の10回講座でしたが、コロナ禍以降は、オンラインにてマンツーマンでのペアレント・トレーニングに変更されています。参加されるお母様の心身の状態やペースに合わせて個人で実施期間を変更しながら、長い時間をかけてペアレント・トレーニングを行ったり、ペアレント・トレーニングと他の支援の概念を組み合わせて提供したりと、個別支援でオンラインだからできる様々な工夫と実践を紹介していただきます。
シンポジスト③田中知子氏 保護者 ペアレント・トレーニングトレーナー
発達障害のあるお子様を育てる保護者の立場からペアレント・トレーニングを学んだことをきっかけに、親の会を中心にペアレント・トレーニングを実施されてきました。近年では、大阪府を中心とした地域の放課後等デイサービスや行政からのご依頼でペアレント・トレーニングを実施されています。対人支援に関する専門資格はお持ちですが、本シンポジウムでは、保護者の立場、ピアサポートの視点を大切にした実践を紹介されたいとのことで、「保護者」として表記させていただきました。貴重なご経験を発表していただきます。
司会:喜多見学
株式会社こうゆう執行役員,NPO法人子育て応援隊むぎぐみ代表,東京公認心理師協会理事,日本公認心理師協会社会貢献活動委員など。 臨床心理士・公認心理師・家族心理士。
立正大学心理臨床センター助教を経て現職。発達障害の子どもと保護者への支援の他,大学講師として教鞭をとりながら,家族支援や自死対策など多様な領域にて、こころの支援活動を行っている。
主催:NPO法人子育て応援隊むぎぐみ
助成:朝日新聞厚生文化事業団
後援:埼玉県教育委員会・さいたま市教育委員会・さいたま市・さいたま市社会福祉協議会