心の相談室「Sali」を立ち上げたのは、2002年秋のことです。
それまでも花まる学習会は、子どものための学習会であると同時に、保護者の皆様の悩みを分かち合い、喜びを共有できるようになりたいと考えてきました。
花まる学習会設立当初から、2階はメンタルクリニック、3階が事務所と教室という形でスタートし、精神科医師、心療心理士、ケースワーカー等とも長年連携してきました。
当初は、不登校児とその家族に、一対一の個別指導と専門家によるカウンセリングを通してサポートする目的で発足しました。
「Sali」の発足にあたり、その理念に賛同してくださった児童精神科医の故 稲垣卓氏※がその亡くなる寸前までの2年間、相談室で主任カウンセラーとしてご尽力くださいました。
※日本で初めて教育と医療を同時に施す目的で設立された、三重県立児童心療センター「あすなろ学園」前学園長
その後も、花まる学習会・スクールFCの相談部門として、家庭内暴力・不登校などを中心とした会員保護者の皆さまからの相談に幅広く応えてきました。
2007年、当時花まる学習会の講師としての経験ももち、臨床心理士として勤務する小野拓人が、専門家スタッフによる、さらに充実した相談室と、発達に偏りのある子どもたちへの学習支援を行う個別指導部の立ち上げを提案してくれました。
そこで、2008年7月から、これまで培ってきた公的機関や病院などの連携ネットワークを生かし、発達障害・心の問題・さらには学力面への支援も含めた、より統合的な支援が実践できる場として、相談部門「Sali」(現在の心理相談部門「こころの相談室Sali」)、個別指導部門「Flos」(現在の発達・療育支援部門「Flos」)の発足することになりました。
NPO法人子育て応援隊むぎぐみの心理相談部門は、ひとりの子ども、ひとつの家庭でも、幸福になれるようにという、故 稲垣卓氏のことばを、意思を継いで参ります。
よろしくお願い致します。
こころの相談室Sali 喜多見 学